近江の鉄道遺産Ⅱ柳ケ瀬トンネル ( 長浜市 )

長浜市と福井県敦賀市の県境に1884（明治17）年完成した旧北陸本線柳ケ瀬トンネルは、現存する日本人技術者の手によるトンネルとしては2番目に古い鉄道トンネルで、建設した当時は国内最長（1352メートル）を誇った。坑口には伊藤博文筆の「萬世永来」の石額（レプリカ）が掲げられている。
1964（昭和39）年廃止され道路トンネルとして引き継がれが、2003（平成15）年土木学会奨励土木遺産に、2008（平成20）年には経済産業省近代化産業遺産にそれぞれ認定された。さらに2020（令和2）年には文化庁の日本遺産、「海を越えた鉄道―世界へつながる 鉄路のキセキー」の構成資産の一つとして認定された。
ここから2キロほど先には、1881（明治14）年開通した日本最古の鉄道トンネル、小刀根（ことね）トンネルが佇んでいる。

< 2022年11月21日（月） 取材：髙山博光 >

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