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柿と共に65年 世代を超えていつまでも

掲載日: 2023.12.1

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岡本富有園 代表
岡本 義治(おかもと よしはる)さん(高島市在住・65歳)

県下最大の柿産地として知られる高島市今津町深清水。岡本義治さんは柿農家の三代目としてここで生まれ育った。扇状地がもたらす陽当たりの良さと湧き水、日本海型の寒暖差のある気候が甘い柿を作りだすという。桃栗三年柿八年のことわざ通り栽培には一年中手間のかかる作業が伴う。収穫を終える12月中旬から正月までの約半月だけが唯一ゆっくりできる期間だと話す。

ルーツは岐阜の苗木

公務員として勤務した後の48歳のとき、父親の後を継いで就農した岡本さん。物心ついた頃から柿の木に登ったり、柿の選別を遊びながら手伝ったりした記憶があるという。
現在深清水では40軒の農家が百瀬川の扇状地に広がる約20ヘクタールの畑で柿を栽培しているが、もともと桑畑だったこの地域に、大正時代初め岡本さんの祖父が柿の産地岐阜県から富有柿の苗木をここに植えたのが始まりで、1.6ヘクタールの柿畑に植えられた約450本の中には、樹齢100年を越える柿の木もある。
梅雨明けから8月にかけて行う、開花前の蕾(つぼみ)を間引く「摘蕾(てきらい)」と、一枝一果にするための「摘果(てっか)」作業が柿栽培の中でも特に辛いという。

バイパス開通で潮目が変わった

大津市から福井県敦賀市を結ぶ国道161号線のバイパスが2001(平成13)年12月に完成し、それまで農協に依存していた販売方法が一変した。道路が柿畑の中央部を通ることになり、収穫時期になるとオレンジ色に染まった柿畑が車窓から見渡せ、立ち寄る客が一気に増えた。
店舗販売が中心となり、今では生産数の8割が店売りと宅配だという。「顔の見える」親しい客が増えたことも、岡本さんの仕事への励みになっている。
15年ほど前から、梨のような食感とあっさりした甘さの高級柿、太秋(たいしゅう)をポット栽培で始めた。約4メートルの柿の木の剪定や摘蕾・摘果、収穫といった作業は重労働で危険も伴うが、根の分布域を制限するポットでの根域制限栽培は樹高が2メートルほどなので作業がしやすく、富有柿にも順次取り入れていきたいという。
一年を通じて柿栽培は手間暇かかるが、一昨年から息子の知也さんが手伝ってくれるようになり、気分的にも少し楽になったと顔をほころばせる。

柿作り名人

昨年まで2期4年、JAレーク滋賀 高島地区柿部会長を務めた岡本さんの直売所の壁には、農園を訪れた著名人たちが書き添えた収穫袋や、県果樹品評会で最優秀賞に選ばれた賞状などが所狭しに飾ってある。2021年には滋賀県果樹組合連合会から、優れた果樹栽培技術を有し伝承できると認められた人に贈られる「滋賀くだもの作り名人」に認定された。
「暑い夏の摘果や冠水、真冬の剪定など、一年中柿の世話をしていた父親の姿が印象に残っています。私も何事も手を抜かず安心安全な柿栽培を目指し、この産地がいつまでも存続できることを願っています」
(取材・髙山)

 

●お問い合わせ
JAレーク滋賀 今津営農経済センター
TEL:0740-22-4545

 

 

 

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