剣道と共に35年
子どもたちに『道』を学ぶ 楽しさを教える
有限会社馬場木材経営
高宮剣道部代表 馬場 元次(ばば もとつぐ)さん
(彦根市在住・43歳)
昨年10月、馬場元次さんが代表を務める高宮スポーツ少年団(高宮剣道部)が「第42回滋賀県スポーツ少年団剣道交流大会」で、小学生団体・中学生女子個人の部で優勝した。
県下でも有数の銘木店を経営する傍ら、剣道場に通う子どもたちに「道」を学ぶ楽しさを日々指導している。
高宮剣道部を引き継ぐ
小学1年のときから剣道を習い始め、社会人になった現在も彦根市剣道連盟の練習会に通い、師範6段としてひたすら研鑽に励む馬場元次さん。
馬場さんが高宮剣道部の代表に就任したのは25歳のときだった。当時代表だった先生から、道場に習いに来る子どもを一緒に教えて欲しいと頼まれたことがきっかけだった。しかしその先生は間もなく病気で早世し、後を引き継ぐことになった。
所属する部員は小学生7名、指導者3名ほどだったが、今では小学生40名、中学生15名、大人10名、指導者8名を有する県内トップクラスの大所帯となった。
家業の銘木店を父と共に
手作りの高宮剣道部 部員募集ポスター
馬場さんの経営する「馬場銘木」は曾祖父が彦根で桶屋を創業したのが始まりで、現在では常時1万枚を越える様々なサイズの銘木を取り揃えている。中には屋久杉や神代杉といった銘木や競りで落札した伊勢神宮で育った樹齢500年のご神木などもあり、「この店に来たら探している木に出合える」と、全国に多くのファンを持つ。
大所高所から父親のアドバイスを受けながら忙しい毎日を送っているが、週4日行う地域の子どもたちを対象にした稽古日には、欠かさず出向き指導している。
ずっと剣道を続けて欲しい
大小さまざまな銘木や端材が並ぶ倉庫
高宮剣道部の実力は高く、昨年秋に開催された「第42回滋賀県スポーツ少年団剣道交流大会」では、小学生団体・中学生女子個人の部で優勝した。
小学生だったころの馬場さんは「反復練習ばかりの稽古が嫌で何度も辞めたいと思った」と話すが、そのときの経験が今、子どもたちのやる気を引き出す日替わりの楽しい練習に生きているという。
ある保護者は、「高宮の道場が和気あいあいとしているのは先生方のおかげ。勝つことだけでなく、剣道が楽しいと思える稽古をさせてもらい、子どもは楽しみに通っています。結果もついてくるようになり、馬場先生と高宮の先生方の指導方針の元で剣道ができて良かった」と誇らしげに話す。
保護者同士や子どもたち同士の繋がりも増え、年上の道場生の姿を見て弟妹や近所の子どもたちが憧れて入って来る。そして保護者全員が道場に通う子どもたちをあたたかく見守る。巣立っていった道場生が時折後輩の指導に来てくれる。
「大人になっても剣道を続けて欲しい。昔楽しかったなぁ、またやろうかなぁと思ってくれたら嬉しいです」(取材・坪田)
●お問い合わせ
馬場銘木
滋賀県彦根市高宮町2043
TEL:0749-22-1331
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