「コビンス」主宰 藤崎 世佑子さん
「コビンス」主宰
藤崎 世佑子さん(55歳)
今回の素敵な人は、アート教室「コビンス」を運営する藤崎世佑子さん。自宅裏にある教室でお話をうかがった。
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大人のためのアート教室「コビンス」を運営する藤崎さん。
「インドキルト」・「フエルト」・「粘土」など2ヶ月ごとに素材を変えて教室を開いている。集まるのは30代から60代の女性たち。型にとらわれずいろんなことにチャレンジできると評判だ。この教室では、共通の素材をもとに参加者が自分の感性で自由にモノを作っていく。
「どの作品にも上手、下手はありません。モノづくりの時間そのものを楽しむことがこの教室の特徴です」と藤崎さん。
藤崎さんは、結婚するまでは大阪に住み、仕事をしていた。マスコット製作会社に勤務し、商品の企画からデザインまで担当、ヒット商品を次々と生み出した。
結婚を機に31才で草津へ移り、その後はフリーに。オペラ歌手のプライベート用の衣装をデザインしたり店舗を企画したりと、様々な分野で活躍した。
子供のための造形教室を始めたのは長女が7才になった頃のこと。子供向けの教室を探していたがなかなか見つからない。たまたま話す機会のあった草津文芸会館の学芸員・中司さんから、「いっそのこと藤崎さんが教室を作ってみては?」と、すすめられたことがきっかけだった。
中司さんの全面的な協力もあって、子供造形教室「つくりゃんせ」は大成功。大勢集まった子供たちは、体に絵の具で絵を描いたり、ダンボールで自分の家を作ったりと、家では絶対できないことを体験した。子供向けの教室は13年続いたが、塾通いする子が増えたため生徒数が減少。次第に大人向けの教室へと移行していった。「子供たちの自由な発想と感性は、とても良い刺激になりました」と藤崎さん。
現在の大人向けの教室は子供の教室に付き添ってきた親たちのリクエストから始まった。子供たちの生き生きした表情を見て「わたしたちもやってみたい」という声がたくさん寄せられたのだ。
「コビンス」とは藤崎さんの出身地・高知の方言で「ちっちゃい」の意味。集まってくる人たちを包むなごやかな雰囲気は、藤崎さんによるところが大きい。生徒さんからは「人柄に惹かれています」との声も。
「自分が企画したものが多くの人に受け入れられることが一番うれしい」とのこと。これからは、自宅裏の工房にとどまらず、いろんな場所で教室を開くことが目標だ。
(取材・北中)
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