革の手作り創作室SouSou 東野有見子さん
革の手作り創作室SouSou(ソウソウ)
東野有見子さん(37歳)(ひがしのゆみこ)
今回の素敵な人は、JR近江八幡駅南口で革の手作り創作室「SouSou」を営む東野有見子さん(37歳)。八幡靴の伝統を引き継ぎながら、ものづくりの魅力を伝えようと活躍中。観光案内所、物産即売所も兼ねるお店にお邪魔した。
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革の手作り創作室SouSou(ソウソウ)
東野有見子さん(37歳)(ひがしのゆみこ)
今回の素敵な人は、JR近江八幡駅南口で革の手作り創作室「SouSou」を営む東野有見子さん(37歳)。八幡靴の伝統を引き継ぎながら、ものづくりの魅力を伝えようと活躍中。観光案内所、物産即売所も兼ねるお店にお邪魔した。
革の手作り創作室「SouSou」がオープンしたのは今年6月のこと。
東野さんはそれまで近江八幡市の観光施設「あきんどの里」で同僚と靴工房を開いていたが、3年を経て観光案内所を兼ねた店を独立オープンした。「SouSouは、装う、創る、Sawing(縫う)など、いろんな『そう』からつけました」と東野さん。オーダーメードの八幡靴の他、カバンやアクセサリーの製作、また大型店では受け付けてもらえないような靴の修理にも応じるなど、きめ細かなサービスが受けられる。
東野さんが革靴に興味を持ったのは30代初めのこと。小さいころからものづくりが大好きで、大手百貨店で靴やカバンなどの販売を担当するうちに、自分が納得できる商品を自分で作り、売りたいという思いが芽生えたという。滋賀から東京の専門学校まで毎週通い、革靴を習うこと1年。さらに京都府八幡市の靴工房で修業を重ね、より本格的な革靴を作るため近江八幡市の地場産業である「八幡靴」を習うことにしたという。
「八幡靴」といえば手縫いの高級品として知られ、終戦から昭和25年ごろにかけて盛んに製造されていた。しかし今では量販品に押されてその伝統は消えつつある。東野さんが飛び込んだ靴工房「コトワ」も職人の平均年齢が68歳という男性社会。しかし東野さんの情熱は快く受け入れられ、熱心な指導を受けることができたという。「今でも時々教えてもらったり、機械を借りに行ったりするんですよ」と東野さん。独立後もまるで娘を見るように優しく見守ってくれている。
靴作りはお客さんの要望をじっくり聞くことから始まり、足型作り、デザイン、色、素材決めなど約9項目の段階を経てようやく完成する。「オーダーメードといえどもすぐにぴったりの靴ができるわけではありません。手作りの靴の特徴と良さを、もっと知っていただくことが課題です」とのこと。
今後は伝統を守りながら創作教室を開くなど、少しでもたくさんの人にものづくりの良さを知ってもらうのが目標だ。
オープン以来、靴の製作はもちろん観光案内の仕事も多く、一日も休む暇がない。それでも「大好きな仕事なのでつらいと思ったことはありません」と明るい笑顔。これからの活躍が楽しみだ。
(取材・坪田)
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