画家北村美佳さん(37歳・大津市在住)
06(平成18)年5月から07(平成19)年4月まで滋賀県広報誌「滋賀プラスワン」の表紙を担当してきた画家の北村美佳さんが今回の素敵な人。アトリエのあるご自宅にお邪魔し、お話を伺った。
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06(平成18)年5月から07(平成19)年4月まで滋賀県広報誌「滋賀プラスワン」の表紙を担当してきた画家の北村美佳さんが今回の素敵な人。アトリエのあるご自宅にお邪魔し、お話を伺った。
北村さんが描いているのはスケッチ画と風景をモチーフにした抽象画。97(平成9)年と98(平成10)年には京展市長賞、99(平成11)年には二科展で二科賞を受賞し、高い評価を得ている。また06年12月発行の高島市勢要覧「環の郷」の絵と文を担当。高島の四季の美しさや新旭町針江地区の川端の様子を描くなど、生まれ育った滋賀で親しみのある風景を描いている。
子どものころからモノづくりと運動が得意で、高校1年生まではテニス部に所属していた北村さん。2年生になり新しく美術部ができたことと、ひざを悪くしたのを機に美術部に転部。このときに初めて油絵と出合った。「油絵はじっくり時間をかけ、とことん追求して描くことができます」と北村さん。絵を描くことによって、1人で最後までやり遂げる充実感を味わったという。
そして高校3年生のとき大津市美術展覧会で特選を受賞。この受賞がきっかけで絵をもっと勉強したいと思うようになり、美術大学へ進むことにした。
絵を描き始めたころは、賞を取りたい一心で描いていた北村さん。当時は競走馬が好きで、馬をモチーフにした大作を描くことが多かった。
その後結婚して移り住んだのが、山や川、田んぼなど自然が豊かな大津市の伊香立。母方の里であり、子どものころからあこがれていた場所でもある。周りにある緑の多さと美しい景色に感動した。「風景と向き合っているとその土地の『気』をいただいている感じがします」と北村さん。
今の家に暮らすようになり、土地の歴史や、そこに暮らす人との縁を強く感じるようになった。ようやく絵を描くことが生活の一部になってきた。そして、描くことを通して周りの環境への関心も高まった。
作品は二科展や個展を中心に発表。今年4月には滋賀県立水環境科学館で「北村美佳・湖国スケッチ展」が開催され、滋賀プラスワンに掲載されたスケッチ画などが展示された。期間中には写生大会も行われ、初心者から経験者まで定員を上回る約40名が参加。写生大会では参加した人たちと話すことができ、充実した時間を過ごせたという。
「これからもずっと滋賀の風景を描き続けていきたい」と北村さん。滋賀にはまだまだ描きたい所がたくさんあるという。今後の北村さんの作品が楽しみだ。
(取材・澤井)
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