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掲載日: 2009.02.18

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畑の棚田保存会 林 典男さん(58歳・高島市在住)

すてき高島市畑地区の棚田にオーナー制度を取り入れ、維持・管理に情熱を注ぐ「棚田保存会」の林典男さんが今回の素敵な人。オーナー制度の受付窓口がある高島市役所の高島支所にお邪魔し、お話を伺った。

農水省が「日本の棚田百選」に選定

標高400メートルの山間地に359枚もの水田が広がる旧高島町の畑地区。
美しい景観と積極的な棚田保全への取り組みが認められ、99(平成11)年、農林水産省の「日本の棚田百選」に選ばれた。
棚田は稲作だけでなく、水害時の土砂や泥水の流出を防ぎ、ふるさとの景観を守る貴重な環境として近年、急速に見直されている。

厳しい農作業

「百選に選ばれたという喜びと同時に、棚田の美しい景観を守っていかなければならないという責任を強く感じました」と林さん。
棚田は区画が小さいために手作業が多く、山間部であるため獣害が多い。
さらに、高齢化と共に農業の担い手が不足し、耕作放棄地が目立つようになっていた。畑地区では、この厳しい条件の中で、どうやって棚田を守っていくべきかを思案した末、00(平成12)年に都市住民の力を借りる「棚田オーナー制度」を取ることになった。
当初の2年間は、耕作されている便利な場所を選定したが、3年目から耕作放棄地も復田して利用するようになり、さらに、06(平成18)年からはボランティアの力も借りるようになった。

棚田オーナー制度で保存活動

オーナー制度では、オーナーは田んぼの管理費を負担し、田植えや稲刈りなどの農作業をする。その見返りとして収穫した米や特産品の「棚田みそ」「畑漬け」などが受け取れる。
田植えと稲刈り作業のみ行う「おまかせコース」、畦ぬり、田植え、草刈り、稲刈り作業を行う「こだわりコース」、農家と直接連絡を取り合い、畦ぬりから稲刈り作業までを行う「超こだわりコース」、こだわりコースの内容に加え、酒造見学や新酒の試飲ができる「酒オーナーコース」などがあり、希望するコースを選んで参加できる仕組みになっている。
作業日には、保存会のメンバーとオーナーが集まり、協力して農作業に取り組む。
「大阪や神戸など、遠方から参加される方が多く、今では地域の一大イベントになっています」と林さん。
年々オーナーの数は増えており、米作りを通して、自然とのふれあいができると好評だ。

滞在型の実現を目指して

これまでの活動によって、棚田に対する保全意識は確実に高まっているものの、耕作放棄地は今後も増加する傾向にある。
「今後は体験型から、さらに滞在型へ発展させたい」と語る林さん。地区内の空き家を宿泊施設にしたり、農家を民宿として利用して地域の活性化につなげる一石二鳥の案も検討中だ。
さまざまな機能を内在しながらも、人々に安らぎを与えてくれる棚田。これからもこの美しい貴重な財産を大切に守り続けていってほしい。  (取材・澤井)

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