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掲載日: 2009.02.25

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クライマー奥村晃史さん

岩や人工壁を登るスポーツ「フリークライミング」の一形態である「ボルダリング」のジムを経営し、指導に当たるクライマー・奥村晃史さんが今回の素敵な人。
01(平成13)年に奥村さんが開設したジム「クライミングスペース KO-WALL」(栗東市)にお邪魔し、お話を伺った。

滋賀県唯一のボルダリングジム

小学生を指導する奥村さん

ボルダリングは、フリークライミングの中でも、高さ数㍍の壁をロープを使わずに登るスタイル。
KO-WALLは滋賀県唯一のボルダリングジムで、100坪のスペースに高さ約4㍍の立体構造の人工壁を完備している。
ここは奥村さんの練習場でもあり、県内外のプロクライマーや、高校の山岳部、クライミング愛好家たちの練習場所になっている。
クライミングの腕前を競う、ジャパンカップ(ボルダリングの部)の優勝選手も輩出しており、この世界では有名だ。
「最初は登れなくても、練習していくうちにコースをクリアすることができるようになります。次々とステップアップしていくところにおもしろさがあります」と奥村さん。
奥村さんは高校時代、山岳会でフリークライミングと出合った。当時は経験者が少なく、指導者もいなかったので、練習方法が分からず、独学で練習をこなす毎日だった。
世界各地の山に挑戦し、注目されるようになると、将来は適切な指導が受けられる練習ジムを開設したいと思うようになった。そして、01(平成13)年、長年の念願がかないKO-WALLを開設するまでになった。
「高校生ぐらいからクライミングを始めた人でも、正しく真剣に練習に取り組むと、短期間で驚くほど上達し、国内トップクラスの選手になっていくことがあります。一番伸びる若い時期に指導したい」と奥村さん。

魅力を子どもたちに伝えたい

奥村さんは、クライミングの普及を目的に、小学生用の教室を開き、指導をしている。
教室では、クライミングだけでなく、他の運動やマナーのしつけも取り入れ、技術的にも精神的にも子どもたちの成長を目指している。最初は全く壁を登れなかった子どもでも、練習を重ねるうちにグングン上達していくという。
「子どもたちに、これからのクライミングを担う人に成長してほしい。そして、クライミングをやって良かった、クライミングがあったから人生が充実したと、言ってもらえるようになると、もっとうれしい」と奥村さん。
終始、いきいきとした表情で壁を登る奥村さんの姿が印象的だった。
(取材・鋒山)

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