彦根東高校野球部の皆さん(彦根市)
今回の素敵な人は、今月21日から始まる「第81回センバツ高校野球大会(主催:毎日新聞社など)」に出場する県立彦根東高校(以下、彦根東)野球部の皆さん。
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彦根東は1876年創立、130年以上の歴史を誇る県内屈指の名門進学校。今回のセンバツは「21世紀枠」で選出された。昨秋県大会で準優勝という戦績はもちろん、地域社会への貢献や進学校として文武両道を実践している点も高く評価された。主将の新谷直弘君(2年)に出場の感想を聞くと「野球部の力だけでなく、OBや彦根東全体が評価され選ばれたと思っています。だからこそ、みんなに感謝してチーム全員が全力で頑張ります」と元気な返事。さらに「自分たちの武器である機動力とバントに磨きをかけたい。甲子園に快音を響かせます」と意気込みを語ってくれた。
彦根東は国宝彦根城内堀内の歴史的な建造物に囲まれた素晴らしい環境にある。
しかしグラウンドは県内の高校で最も狭く、野球をする環境としては決して恵まれているとはいえない。打撃練習では木製バットで飛距離を抑えるなどの工夫をして実力を蓄えてきた。また練習試合には近くの県立彦根球場まで足を運ぶなど苦労も多い。
彦根藩の藩校「稽古館」をルーツに持つ彦根東は、井伊家の先駆者精神を継承し、「赤鬼魂」を建学の精神として掲げている。「赤鬼魂」には「時代に先立って新しい分野を切り開く」「何事にも屈しないチャレンジ精神」という意味があるそうだ。
自らも彦根東の卒業生で、今年度で勇退される校長の若野哲夫先生は「人生は一度きり。いろんな壁もあるかも知れないだろうが、自分の思うことにどんどん挑戦していってほしい」と常に生徒に話しかけている。ご自身も学生時代はバスケットボールで活躍されたスポーツマンで、退職を前にしての甲子園出場を人一倍喜んでいる。
半世紀以上前の2回の甲子園出場では1点も取ることなく敗退、悔し涙を飲んだ。だから今回は「まず1点!」、そして「まず1勝!」を目標に掲げ、他の強豪に気持ちで負けず優勝を狙うという。
甲子園で「赤鬼旋風」を巻き起こす、さわやかなプレーに期待したい。頑張れ彦根東!
(取材:左近
協力:彦根東高校新聞部)
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