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掲載日: 2009.04.28

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里山パン工房の皆さん(高島市)

高島市マキノ町にある道の駅「マキノ追坂峠」で地元、高島の米を使って米粉パンを製造、販売している「里山パン工房」の皆さんが今回の素敵な人。
香ばしいパンのにおいのする工房にお邪魔し、お話を伺った。

地元の女性10人でオープン

里山パン工房を運営しているのは、もともと自宅でパン教室を開いていた谷口きよみさんと、その教室に通っていた生徒の皆さん。
旧マキノ町から請われ、04(平成16)年10月、道の駅完成と同時にオープンした。
高島市内でとれたコシヒカリを自家製粉し、道の駅内にある工房で米粉パンを製造、販売している。米粉パンはクセがなく、モチモチとした食感で食べ応えがあると好評。
パンの具材も出来るだけ地元のものを使いたいと、キャベツやタマネギ、ニンジンなど、道の駅内で販売されている旬の野菜を使っている。
積極的な地産地消の取り組みが評価され、08(平成20)年度の農林水産省の近畿農政局長賞を受賞した。

勉強を重ねて完成

米粉パンを作る理由は、高島は水がおいしく米農家が多いことと、年々低下している米の消費をカバーしたいと考えたからだった。
しかし、挑戦してみると簡単ではなかった。例えば、小麦粉と米粉では発酵の仕方や水の分量などが異なるため、米粉について勉強しなければならなかった。
グリコ栄養食品株式会社や近畿米粉食品普及推進協議会の指導を受け、米粉パンの作り方を学んだ。また、その間にメニューを考えたり、機器を使うトレーニングにも励んだ。
「最初は何をどうすればいいのか分からず、不安でたまりませんでした。でもスタッフの熱意と周りの人たちの協力で開店にこぎつけました」と谷口さん。
現在では食パン、菓子パン、総菜パンなど100種類ものメニューをそろえるまでになった。そのうち店頭には、毎日約30種類のパンを並べる。売れ行きは好調で、ホテルやレストランからの注文も受けている。

さらなる 地産地消を推進

パンの製造や販売に加え、パン教室の運営、国内外からの視察研修の受け入れ、市内の保育園や学校の給食用パンの供給など、幅広く活動の輪を広げている。
「パンを通じてたくさんの人と出会い、いろいろな体験ができるのがうれしい」と、スタッフは張り切る。
スタート時は、先生と生徒という関係が明確だったが、今ではおいしいパンを作りたいという目標から仲間のような意識に変わってきている。
「たくさんの人に地元米のパンを食べてほしい。米のパン屋を目指す人の研修も受け入れているので、夢の実現に向かって頑張ってほしい」と谷口さんは期待している。

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