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掲載日: 2011.04.13

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彦根工業高校 教諭 田中 良典さん(42歳)

普段はベンチ、災害時には炊き出し用のかまどに変身する「かまどベンチ」。彦根工業高校教諭の田中良典さんたちが防災授業としてベンチ作りに取り組み、今や地域の防災意識の向上や人と人との絆づくりに大きく貢献している。

滋賀県初をれんが製で

普段はベンチ、災害時には座板を外すと2口のかまどになり、まきで煮炊きができる「かまどベンチ」は、防災設備として全国的に知られている。滋賀県には田中さんたちが広めていった。
田中さんは、安心・安全な暮らしを生徒たちに学ばせたいと常々思っていた。08年に東京の耐震用品の展示会でスチール製のかまどベンチを見かけ、「これなら材料さえ工夫すれば生徒たちにも作ることができるのではないか」と考えた。
インターネットで調べると、れんが製のものもあることがわかり、授業の一環で作ることにした。
基礎コンクリート打ちやれんが積み、ベンチになる木の座板作り……。簡単にできると思ったが、れんが積みは難しく、なかなかきれいに仕上げられなかった。毎週1回の作業を何回も繰り返して、仲間の教師と生徒8人とともに「滋賀県初」のかまどベンチを同年8月に完成させた。

目の輝きに 変化が

ベンチを作る過程で生徒たちの目がどんどん輝いていくことに田中さんは気づいた。大好きな物づくりをしながら、同時に人々の役に立つという手応えを感じたのだろう。
「高校の授業だけで終わらせるのはもったいない。工夫すれば小学生にもできるはず」。田中さんは防災マップ作りで交流があった彦根市立若葉小学校に話を持ちかけた。
児童と高校生、保護者や地域の人が協力してベンチを完成させた時は、防災訓練を兼ねた炊き出しもした。当初は小学校や公園に設置したが、昨年秋には彦根市内の老人福祉施設に作った。

防災教育大賞を受賞

ベンチ作りには大きな副産物があった。小学生や保護者、高齢者など、世代や暮らす環境の異なる人たちが交流するので、お年寄りから災害の実体験を聞いたり、老人の身になってさまざまなことを考えたりするようになり、生徒たちに自信をつけることにつながった。
田中さんたちは製作の手引きを配布するなどベンチ作りの普及に力を入れ、今では県内外に21カ所、39基が誕生した。一連の活動が評価されて今年2月、防災教育大賞を受賞した。
「かまどベンチは防災意識を高め、一緒に作ることで万一の時の人と人との絆ができます。もっと広めていきたいですね」
(取材・鋒山)

 

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