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障がいのある人たちと共に作った
酒粕チーズケーキ 大ヒット

掲載日: 2022.02.28

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工房しゅしゅ 製造責任者
奥田 美咲(おくだ みさき)さん(野洲市在住)

県内蔵元の酒粕を使った生チーズケーキなどを製造販売する『工房しゅしゅ』。運営するのは社会福祉法人あゆみ福祉会で、製造責任者の奥田美咲さんらスタッフが障がいのある人たちと一緒に一つひとつ丁寧に作り上げている。発売から10年経った「湖のくに 生チーズケーキ」は今、月に3千から4千個ほど出荷する人気商品になった。奥田さんは更に、滋賀県名産の丁字麩を使ったラスクなど、地元の食材にこだわった新商品を次々誕生させている。

評判になった酒粕チーズケーキ

幼いころから料理が好きで、料理人を目指していたという奥田さん。京都の専門学校卒業後8年ほど、奈良や京都のイタリアンレストランで経験を積み、その間ワーキングホリデーを利用して1年間ニュージーランドのカフェでも腕を磨いた。憧れの海外生活で気づいたのは、日本の文化や地理、歴史などについて知識が少なかったことだった。早朝から深夜まで働く生活を辞め、もっと日本を知ろうと一旦地元に戻っていたある日、母親の知り合いから、あゆみ福祉会が取り組んでいる「ほんもの委員会 食品開発プロジェクト」に関わってほしいと誘われた。オリジナル食品を開発して障がい者の工賃アップを図ろうというものだった。
そこで出合ったのは猪口に入った酒粕入り生チーズケーキだった。『このチーズケーキを障がい者と共に製造・販売しよう』。
障がい者の工賃は全国平均で月に1万5千円ほど。彼らは毎日笑顔でまっすぐ仕事に取り組んでいるのに、その安さにあぜんとした。
奥田さんは製造のほか配送・営業にも奔走し、最初は1日数十個だった生産が徐々に増え、メディアにも紹介されるようになった。「2013年、観光庁が主宰する『世界にも通用する究極のお土産』フォーラムに、軽い気持ちで応募した「湖のくに 生チーズケーキ」が選定されました。約1000点の中から選定されたのは9点、福祉施設からの応募はうちだけでした。それがきっかけで一日4000個の注文が入ったこともあり、工賃アップにつながりました」

障がいを持つ人が主役の菓子作り

当初はチーズケーキのみだったが、今は約20種類の菓子を作る。「見た目も味も良く他の人に自慢できるお菓子」を目指して試作を繰り返し、障がい者が作業し易いよう1年ほどかけて工程の簡素化も図っている。
「滋賀の丁字麩 おふらすく」に使用する丁字麩を裁断する機械は、片手が不自由な人でもきれいに切れるよう、工業技術総合センター(栗東市)に依頼して作ってもらった。「彼らは自分が主役になれる仕事を見つけると、自信をつけ生き生きしてきます。売れて作業が忙しくなると更に頑張ります。彼らの工賃は月5.5万円から7万円くらいになりました。今後自立した暮らしができるよう力になってあげたいです」

滋賀の良さを発信

休みの日は県内の寺社仏閣などを周ってその土地の歴史を学んだり、地元の食材を食べ歩いたりする。契約農家のレモンを使った生チーズケーキや、蒲生産のいちじくを加工したバターサンドなど商品化したものも多い。今後も県内の野菜や果物を加工した菓子作りを進めていきたいという。
「福祉の教育を受けていない自分が、障がい者施設で働くことに申し訳なさを感じることもありました。しかし今は、自分が商品を売ることで彼らが潤っていくことにやりがいを感じています。現在施設には障がい者7名とスタッフ15名が在籍しています。全員で美味しいお菓子を作って滋賀の良さをこれからも発信していきたいです」

 

●お問い合わせ
工房しゅしゅ/社会福祉法人あゆみ福祉会
滋賀県東近江市上羽田町786-1
TEL:0748-20-3993
営業時間:10:00~18:00
定休日:月・木曜日(祝日の場合は営業)

 

 

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