田んぼにポツンと黒鳥居 ( 甲賀市 )

甲賀市甲南町に背の低い鳥居が立っている。
江戸時代初期に活躍したとされる伝説の彫物師、左甚五郎の作と伝えられている鳥居だ。
根元の腐朽（ふきゅう）が進んだため上部のみを残すが、鳥居の先には檜尾（ひのお）神社が鎮座している。圃場整備事業により旧参道は消滅したが、鳥居は往時を偲ばせている。
1706（宝永3）年再建された檜尾神社本殿は、三間社流造檜皮葺（さんげんしゃながれづくりひわだぶき）様式の代表として県有形文化財に指定されている。
神門入り口にある石段は1466（文正元）年領主から奉納されたもので、紀年銘がある石段としては県内最古のものと立札に記されている。

< 2022年07月7日（木） 取材：髙山博光 >

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