松元寺住職 岩井義則さん
松元寺住職 岩井義則さん(45歳)
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住職である岩井さんのふだんの仕事は、読経やお説教、子供たちの日曜学校、時には檀家さんの相談などさまざま。また、水口町でも最近は珍しくなった托鉢も行う。一方で児童館スタッフとしても活躍。週2~3回、奥さんの実家である京都のお寺まで通い、そこが経営する児童館で、下校後の子供たちの面倒をみる。子供たちには、相手に対する思いやりや礼儀作法を身に付けてほしいと仏教の精神に則った指導をしている。住職としても児童館スタッフとしても、やさしい人柄から地域の人々に親しまれている。
岩井さんにはもう一つ、ガムラン奏者という顔がある。「ガムラン」とは、インドネシアやその周辺で発達した民族音楽のこと。岩井さんがガムランに興味を持ったのは20代の頃、ピアノの先生から東南アジアの音楽を紹介されたことがきっかけ。ガムランの美しくも不思議な音色に、西洋音楽や雅楽とは違う魅力を感じた。しかし国内では教えてくれる教室もなく、楽器さえ手に入らなかった。念願かなって演奏できたのは4年前。水口町で開催されたガムランのワークショップに参加した時。そしてますますガムランへの思いが深まった。
ガムランの魅力は、優雅で奥行きのある上品さと、心に安らぎを与えてくれるところ。碧水ホールのガムラン・アンサンブル「ティルトクンチョノ(きらめく水という意味)」の代表として活動を始めたのも、その魅力を多くの人に知ってもらいたいからだ。お経に節をつけた「声明」とガムランを融合させた創作曲を作るのが岩井さんの夢。
碧水ホールは、国内でも数少ないガムランの楽器を保有する施設。年2回開かれるワークショップや毎週水曜日の夜にある練習では入門者から上級者までが一緒に練習し、演奏を楽しむ。9/11(土)には「ジャワガムラン・コンサート楽舞劇 桃太郎」が開催される。出演するのは大阪のガムラングループ「マルガサリ」。当日は岩井さんをはじめ「ティルトクンチョノ」のメンバーもスタッフとして運営を手伝う。心安らぐガムランの音色を楽しむ絶好の機会、ぜひ足を運んでみてはいかが。
(取材・川上)
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