66歳からのテディベア作り 井上久喜子さん
今回は、66歳からテディベア作りをはじめて、展覧会なども行われている、井上久喜子さんをご紹介します。
若くしてご主人をなくされてから、必死で3人のお子さんを育てられたという井上さん。そんな苦労も感じさせないほど、今のテディベアとの暮らしぶりは、素敵でした。
滋賀県の観光ガイドやエリアガイド、グルメガイドなら滋賀ガイド。地域情報満載です!
今回は、66歳からテディベア作りをはじめて、展覧会なども行われている、井上久喜子さんをご紹介します。
若くしてご主人をなくされてから、必死で3人のお子さんを育てられたという井上さん。そんな苦労も感じさせないほど、今のテディベアとの暮らしぶりは、素敵でした。
「テディベアとの出会いは、10年前の66歳の時にパッチワークを一緒に習っていた友人とテディベアの講習会に参加したのがきっかけですね。初めてテディベアが出来たときは、『こんなベアが自分でも作れたんだ!』と大感激してすっかりその魅力にとりつかれてしまいました」それからはテディベアの講習会があると聞けば、欠かさず参加するようになるほどベア作りにはまってしまった井上さん。
「テディベアは、 顔の表情がひとつひとつ違うので、まるで子供のようにいとしい気持ちになれるところが魅力ですね。周囲の人からは、私のベアは飼っている犬に似ているとよく言われます」と母の顔で愛情たっぷりにベアの魅力を話してくださいました。出産祝いに名前の入ったベアを作ってほしいという注文が多いのも納得です。
「巣立ったベアと赤ちゃんが一緒に写っている写真をみなさん送ってくださるんですよ」と写真を大事そうに見せてくださいました。
作り始めた10年前は、ベアの体と手足をつなぐ金具を付け間違えて右手と左手が逆になってしまったこともあったそうですが、今ではソックスをベアの洋服にアレンジするソックスベアから正統派のモヘアを使ったテディベアなどなんでもこなす。
「テディベアは若い人から同年代まで幅広く好まれているのでベアを作るようになってからは、若い人とかかわる機会が多くなったことがうれしい」と喜ぶ。
同居されている息子さん夫婦が連れてこられる若いお客さんとも接する機会が多く、「展覧会後の打ち上げがまた楽しいんですよ」とおっしゃいます。展覧会の写真をアルバムで見るのも元気の源になっているよう。
長浜と八日市で2月から3月にかけて開催される「テディベアとクラフト展」に井上さんも出展されます。この展覧会のテーマは”春夏秋冬とウェディング”。長浜の名産“浜ちりめん”を使ったウェディングベアも展示されます。長浜文芸会館の学芸員の方から「浜ちりめんを使って作れないですか?」と依頼されて試みてみたら、白い無垢のちりめんがベアにピッタリでウェディングの提案として展示することになったそうです。
「アマチュアの私がこんなに大きな展覧会をしていただけることになったのは、どんな時にも楽しく支えあってくれる仲間がいるからですね。今回の展覧会に出品する仲間もみなアマチュアですが、とにかく手を動かすことが大好きなんです。そして何より実現させて下さった、学芸員の方々との出会い・・・人と人とのつながりが形になった、かわいくてあたたかな展覧会を是非見にいらして下さい」
「今後は月に2回くらいのペースでテディベア教室を開いていきたいと思っています。10年後は・・86歳ですね。目標は14年後、90歳の展覧会ですね(笑)」
展覧会の企画・運営などはグラフィック工芸家でもある娘の由季子さんが担当されています。お二人は友達のような仲のよさ。そんな暖かい家族がまた、井上さんの魅力を引き出しているようです。「母にとって、テディベア作りは、心のビタミンのようなもの」と由季子さん。
素敵なマダム・・井上久喜子さんの今後のご活躍を期待しています。
本ページの情報は作成時のものであり、変更されていることがあります。あらかじめ御了承ください。