絹衣デザイナー 野崎 文子さん
絹衣デザイナー
野崎 文子さん(62歳)(きぬころもでざいなー のざきふみこ)
今回の素敵な人は、長浜市在住の絹衣デザイナー 野崎文子さん(62)。長浜市にある工房を訪ねた。
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絹衣デザイナー
野崎 文子さん(62歳)(きぬころもでざいなー のざきふみこ)
今回の素敵な人は、長浜市在住の絹衣デザイナー 野崎文子さん(62)。長浜市にある工房を訪ねた。
「絹衣(きぬころも)」とは、長浜市の名産である「浜ちりめん」を使った野崎さんオリジナルの無国籍衣装のこと。「ちりめん=着物」という概念にとらわれず、上質でありながら気軽に羽織れる斬新なデザインが特徴。
野崎さんが浜ちりめんと出会ったのは1990年代初めに友人から紹介されたのがきっかけ。
それまで東京で洋画家として活躍していた野崎さんは、生まれて初めて浜ちりめんと出会い、その美しさに惹かれたという。そして、絹の最高峰と言われながら、低迷する呉服業界の影響を受ける様子を知り、単身長浜へ移る決意をした。
浜ちりめんと出会うまで布ひとつ触ったことがなかったという野崎さん。浜ちりめんを使った新しい衣装を考えるが、洋画家の野崎さんにとってはまったく未知の分野。悪戦苦闘の日々が続いた。ある時「素材や形が違っても、ゼロからモノを創るのは絵と同じ」と気づき、反物の直線を生かしたデザインを考案。こうして「絹衣」が誕生した。
慣れない土地での挑戦はさぞ大変だったのでは?「家族や周囲の励ましのおかげです。浜ちりめんへの情熱を胸にがんばりました」とのこと。
1996年には工房「KIMONO 文」を長浜市に開設。その後国内だけでなく海外にも活動の場を広げる。昨年春にはモナコで「絹衣ショー」を開催。国王もご来席される中、大成功をおさめた。現地のモデルたちからは「脱ぎたくない」「わたしも欲しい!」という声が聞かれたほど。
「外国で展示会を開く度、素晴らしいものは国境を越えて伝わるのだと実感します」と笑顔の野崎さん。
「絹衣を通じ、日本の伝統文化の素晴らしさを広く伝え続けたい」と、展示会では「絹語り」として浜ちりめんと日本の伝統文化の素晴らしさを伝えることも。
今後益々の活躍を期待したい。
(取材・佐藤)
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