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掲載日: 2007.09.19

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株式会社飯魚代表取締役 大島 正子さん

今回の素敵な人は「フナ寿司」の原料として欠かせないニゴロブナの養殖に、県内で初めて成功した「飯魚」の代表取締役・大島正子さん(45歳)。
養殖池のある安土町大中でお話を伺った。

高級品となった「フナ寿司」

京都で会社勤めをしていた大島さんが専業農家だったお父さんの跡を継いだのは12年前のこと。ご主人の協力を得ながら農業を始めたが、生計を立てるのは難しく、他に収益をあげる方法を模索していた。そんな時、新潟県では休耕田を利用して錦鯉を養殖している人がいると聞き「田んぼを池に変えてニゴロブナを養殖しよう!」と決めた。
ニゴロブナは滋賀県の郷土料理として知られるフナ寿司の原料だが、琵琶湖の水質悪化や外来魚の影響から漁獲量が激減し、天然のニゴロブナを使ったフナ寿司はめったに手に入らなくなってしまった。安土町で生まれ育った大島さんにとって、フナ寿司は子供のころから親しんできた身近な料理。外国産や地方で養殖されたニゴロブナを使ったフナ寿司が市場に出回っている現状に「何とかしておいしい安全な地元産のフナ寿司を広めたい!」との思いを強く持っていた。「新たな収益の道」「安全で安心なフナ寿司の生産」……大島さんの中で二つの目標が重なり、挑戦が始まった。

技術の確立まで5年の道のり

養殖池に網を張って、フナを追い込む

養殖池に網を張って、フナを追い込む

しかし初めての取り組みに周囲の反応は冷たかった。そもそも大中は稲作用に干拓された土地。そこで養殖をすること自体が理解されなかったのだ。いざ養殖を始めてもフナが大きく育たず、悪戦苦闘の連続。水産試験場でアドバイスを受けてもうまくいかず、ただ根気よく観察を続けるしかなかった。ようやく養殖技術を確立できたのが5年目のこと。一方、県が行うフナの放流事業や外来魚駆除などの取り組みが盛んになるにつれ、養殖事業にも理解が得られるようになった。やがて大島さんの事業への賛同者が現れ、2006(平成18)年に株式会社飯魚を設立するに至った。

「フナ寿司」を後世に伝えていきたい!

フナ寿しの漬け込み作業

大島さんの養殖方法は薬剤や過度の餌は与えずに天然に近い環境で育てることが特徴だ。「より多くの農業従事者に養殖に取り組んでもらい、もっとたくさんのフナ寿司が生産できれば良いと思います。そのための技術指導や協力は惜しみません」と話す。
食文化としての価値が見直され、フナ寿司がもう一度庶民の味として食卓に復活してほしいと話してくれた。フナ寿司への加工は沖島の漁師と共同で作業しており、来年は2㌧、再来年は3㌧を生産、加工の予定。社名の「飯魚」とは、漁師の方言でニゴロブナのことを言い「飯漬けにもっとも合う魚」の意味があるという。ますますの活躍を応援したい。(取材・福本)

●お問い合わせ
株式会社飯魚
愛荘町北八木92
TEL:0748-46-6554

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