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掲載日: 2008.02.7

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ホームガーデンジャグジー専門店

日本でも数えるほどしかないというホームガーデンジャグジー専門店。製造から取り付け、そして何か起こった時の修理まで一貫して行うという佐々木康勝さんが今回の素敵な人。新旭町にある仕事場にお邪魔してお話しを伺った。

水道業から転身

佐々木さんは以前、大阪府で水道業を営んでいた。しかし、バブル不況のあおりから経営も苦しくなり廃業することになる。もともとアウトドアが趣味で友人も多かった佐々木さんはアメリカの友人の家へ遊びに行くことになった。アメリカではスーパーにも売っているというほどポピュラーなジャグジーだが、ミシガンでオーダーメードのジャグジーショップを見た時に「これだ。」と思ったという。このジャグジーを日本で販売しようと思った佐々木さんは早速社長に頼み込み、ジャグジーを作る技術を教えてもらう約束を取り付けた。とはいえ、住居は日本。そこで、1年に1度アメリカで1週間滞在し、職人さんたちにジャグジーの作り方を初歩から教わった。英語はできるのかと佐々木さんに尋ねると「パーツの名前ぐらいは分かるけど、あとは全然分かりません。でも、身振り手振りで何とか通用するものですよ。」と屈託のない笑顔を見せる。

日本とアメリカの違い

すっかりジャグジーに魅せられた佐々木さんは新旭町に家を建てる時も家そのものよりジャグジーを先に設置するほどの入れこみよう。仕事でもプライベートでもジャグジー一色だ。これだけジャグジーを愛する佐々木さんだが、日本で販売するジャグジーを作る作業には苦労したという。まず、アメリカのジャグジーは、水を入れて電気ヒーターで12時間かけて38度のお湯にし、それを3ヶ月間そのままの状態で置いておくから水抜き栓もないという。そして、同じ温度を保つために電気ヒーターで常にお湯を暖める。電気代が安いアメリカならではの使用方法だが、それをそのまま日本に持ってきても誰も受け入れてくれるはずがない。そこで、家の給湯機からジャグジーにお湯を入れる方式にして、水抜き栓も作った。

試行錯誤の日々

やっと形になってきたジャグジーだが、まだまだ難題は残る。バスの中のどの位置にジャグジーを付けるかだ。日本人の体形で一番ジェットが出てきて気持ちがいい場所を探すのにも試行錯誤した。誰もが使いやすくするためにとスイッチの形状にもこだわった。しかし、最大の難点は電気の制御盤だった。アメリカとは電力量も違うので、同じものは使えない。そこで、いろいろな制御盤を作ってみたがどうもうまくいかなかった。ところが、たまたま近所に元電気関係の仕事をしていたという人がいた。佐々木さんは、それから毎日その人に教えてもらい電気の勉強を一から始めたという。そして、故障が少なくて日本人の体形にもピッタリ合ったジャグジーが完成した。

これからの目標

7年前に和歌山県の串本市に取り付けたお客さんとは今でも一緒にゴルフに行くほどの仲だ。その他にもお客さんとは佐々木さんの妻の美峰さんとともにアットホームな付き合いが続く。設置したお客さんから「生活感が変わった。」と言われるのが嬉しいと語る佐々木さん。新作ジャグジーの製造にも貪欲で、どこまでも果てしなく遊び心を追求する。北は新潟県から南は沖縄県まで、そのシチュエーションに合ったジャグジーを提案し続ける。「人々に快適生活のスパイスを与えるために遊びを大切にしたい。」と明るい笑顔で語る佐々木さん。遊びを知り尽くしているからこそ言える言葉だ。
(取材・志賀)

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