ダンサー・振付家 北村 成美さん(37歳・守山市在住)
型にとらわれず、全身を使って自由に表現する「コンテンポラリーダンス」の公演活動を続けている北村成美さんが今回の素敵な人。
ダンサーであると同時に、振付家でもある彼女は、次代を担う振付家を発掘する「トヨタコレオグラフィーアワード2008」のファイナリストにも選ばれた。栗東芸術文化会館さきらで開催されているワークショップ「さきらダンス道場」でお話を伺った。
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型にとらわれず、全身を使って自由に表現する「コンテンポラリーダンス」の公演活動を続けている北村成美さんが今回の素敵な人。
ダンサーであると同時に、振付家でもある彼女は、次代を担う振付家を発掘する「トヨタコレオグラフィーアワード2008」のファイナリストにも選ばれた。栗東芸術文化会館さきらで開催されているワークショップ「さきらダンス道場」でお話を伺った。
6歳でバレエを習い始めた北村さんは、歌って踊るアイドルにあこがれ、踊ることに夢中になった。しかし、定型通りに踊るだけでは窮屈さを感じるようになり、独自に振り付けを考えて踊りを楽しむようになった。
91(平成3)年、20歳のとき、バレエの勉強のためにイギリスへ留学。だが、もっといろいろなダンスを学びたいと考え、バレエ学校を中退。世界各国からダンサーが集まるダンスの教育機関「Laban Centre」へ入学した。
Laban Centreの講義はグループで課題をディスカッションするスタイルだった。ところが、英語が話せない北村さんは内容よりも言葉に気を取られ、思いを伝えられないもどかしさと焦りを感じた。
3カ月ほどたったある日のこと、流暢な英語で話しているとばかり思っていたメンバーが、実は英語と自国語を混ぜて話し、懸命に意見を伝えようとしていることに気付いた。このとき、大切なのは「伝えたいという気持ち」だと痛感し、気持ちを自由に表現して伝えるコンテンポラリーダンスを本格的に学ぶようになったという。
北村さんは93(平成5)年に帰国し、関西を拠点にダンサー・振付家として活動を開始。
だが、ダンスだけで生活していくのは難しく、アルバイトをしながら舞台に立つのがやっとの日々だった。
だが「できるかできないかではなくて、やる気があるかないか、その気持ちが人を動かす原動力」と彼女は決してあきらめなかった。その結果、実力が徐々に認められ、平成15年度大阪舞台芸術新人賞などを受賞した。
結婚を機に06(平成18)年、滋賀へ移住。出産・育児をしながら「滋賀発のダンスを!」とファイトを燃やし、ますます盛んに活動するようになった。
07(平成19)年からは「さきらダンス道場」を開催し、踊り手の養成にも力を入れている。
「教える」のではなく、あくまでもナビゲーターとして「一緒に創る」というスタンスに徹している。
「生活する場所で創り、発表することが大切。東京や大阪にダンスを見に行くように、滋賀にお客さんが来てくれるようにしたい」と北村さんは熱く語る。彼女の強い思いが、人を引きつけるパワフルなダンスを生みだしている。 (取材・安積)
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