二人組ミュージシャン AKIRA
滋賀県を中心にライブハウスでの音楽活動はもちろんのこと、福祉施設や幼稚園などでも演奏活動を行う、ソウルでロックな二人組ミュージシャン「AKIRA」が今回の素敵な人。年間100本を超えるライブの合間に、メンバーの猪飼晶代さんと野本暁さんにお話を伺った。
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滋賀県を中心にライブハウスでの音楽活動はもちろんのこと、福祉施設や幼稚園などでも演奏活動を行う、ソウルでロックな二人組ミュージシャン「AKIRA」が今回の素敵な人。年間100本を超えるライブの合間に、メンバーの猪飼晶代さんと野本暁さんにお話を伺った。
別々に音楽活動をしていた二人が出会ったのは3年前。猪飼さんがボーカルをしていたバンドに、野本さんがドラマーとして加わったのがきっかけだった。
当初は4人のメンバーだったが、1週間後にライブが迫っているというのに、メンバーが次々とやめてしまい、猪飼さんと野本さんの二人だけになってしまった。
しかし、なんとか2人だけででもライブを乗り切ろうと考え、野本さんはドラムの代わりに少人数のステージに向く「カホン※」という打楽器を使ってみた。
「そのときはどうしようもなくて、とにかく、目の前に迫っていたライブを乗り切るだけで精一杯でした」という。
ところが、いざ本番になってみると、音合わせの感じも、お客さんの反応も予想外に良かった。
それ以降、AKIRAというバンド名で活動を始めることとなった。
演奏活動を続けるうちに、音楽が好きでもライブハウスに来られない人に音楽を届けたいと考えるようになった。そこで昨年4月に「おんがくであかるいまちづくり実行委員会」を立ち上げ、福祉施設や幼稚園などへ演奏に出かけるようになった。
「一人で外出するのが困難な障がい者がライブに出かけるには介助の人の了解が必要。また、小さな子どもがいる人も簡単に出かけることができません。だから、私たちが出向くのが最も手軽。皆さんと音楽で遊べたらいいなと思ったんです」と猪飼さん。
福祉施設などに行くと、一緒に歌ったり踊ったり、ライブハウスより反応が直接伝わってきて楽しいという。
老人ホームでは「こんなの今まで見たことなかった。テレビの中だけのことかと思っていた。生で見られ、生で聞けてうれしい」と、感激してもらえることが少なくないと言う。
「ライブハウスで演奏するのも福祉施設で演奏するのも同じです。自分たちの好きなことを一生懸命にやって、その姿を見てくれた人が、『ありがとう。明日も頑張るわ』と言ってくれたりするのがすごくうれしい」と猪飼さん。
「自分たちが何かをしに行っているのではなく、皆さんからいっぱい楽しみをもらいに行っている感覚です」と野本さんは笑顔を見せる。
お互いを「自分を日のあたる場所に連れて行ってくれる存在」と話す猪飼さんと野本さん。
今後の目標を尋ねると、「メジャーデビューです。でもそれは単なる通過点で、最終的な目標は、音楽という切り口で、滋賀県から新しい文化を発信していくことです」と語ってくれた。
来年1月にはカンボジアでのライブツアーも決定しているAKIRA。二人の今後の活躍が楽しみだ。(取材・木俣)
※カホン…四角い箱型のペルー発祥の打楽器。打面やその縁を素手でたたいて演奏をする。フラメンコ伴奏に使われる楽器としても知られる。
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