弁護士 岡田 富美夫さん (61歳・近江八幡市在住)
すてき法廷では弁護活動、舞台では狂言、そして、市民マラソン。元気でユニークな弁護士・岡田富美夫さんが今回の素敵な人。その型破りでユニークな人生についてお話を伺った。
滋賀県の観光ガイドやエリアガイド、グルメガイドなら滋賀ガイド。地域情報満載です!
すてき法廷では弁護活動、舞台では狂言、そして、市民マラソン。元気でユニークな弁護士・岡田富美夫さんが今回の素敵な人。その型破りでユニークな人生についてお話を伺った。
彦根東高等学校時代は物静かな生徒だった岡田さんが進学したのは神戸大学法学部。最初は弁護士志望ではなく、銀行マンか商社マンになろうと考えていたという。しかし当時、全国的に学生運動が盛んで、大学は半ば機能不全に陥っていた。そうした中で「人生とは?」「社会とは?」と考え、いつしか就職する機会を逸し「弁護士になりたい」という思いを強くしていった。しかし、司法試験は簡単ではなく、当時、神戸大学からの合格者は年間5人程度で、大変厳しいものだった。迷い、悩み、いつの間にか30歳を迎えようとしていた。「そろそろ最後のチャンス」と覚悟を決めた翌年、合格し、弁護士への道を踏み出した。
弁護士の仕事をするうち、依頼者が法律以前の問題で悩んでいることが多いのに気づいた。人の心をくみ取ることが、仕事の上でも大切なことを知った。次第に演劇に対する興味に変化し、「狂言」にたどり着いた。狂言師・茂山七五三師のけいこ場に通い、自らも狂言の舞台に立つようになった。「狂言は能の合間に演じられるもので、能が悲劇で、狂言は喜劇なのです。能と狂言で泣き笑いのバランスが取られているのです。泣かせるより、笑わせる方が難しい」。
狂言にのめり込む一方で、2年前からランニングも始めた。健康診断で「血管年齢が高い」と医師から動脈硬化の危険性を指摘され「1時間歩くか、20分走れ」と言われた。ランニングを生活の中に取り入れることを決意したものの、始めてみると、わずか100メートルが走れず、ショックを受けた。まずは減量と同時に歩くことから始めた。何日かして、身体が慣れてきたころに、ゆっくりと100メートル走っては、100メートル歩くというトレーニングに切りかえた。毎日、少しずつ距離を伸ばしていき、2カ月後には1.5キロメートル、4カ月後には5キロメートル、6カ月後には10キロメートルを走れるようになり、市民マラソンにもチャレンジした。
トレーニングを続けた結果、74キロあった体重が、63キロに減った。60歳代後半と指摘されていた血管年齢も30歳代後半に若返り、服もLLサイズからMサイズになった。還暦は「終点」であると同時に、新たな「出発点」でもあると言われている。岡田さんの話を聞いているうちに、何だかとても勇気がわいて来た。(取材・山田)
本ページの情報は作成時のものであり、変更されていることがあります。あらかじめ御了承ください。