滋賀ものづくりネット 代表 浦谷 誠人さん(32歳・守山市在住)
普通に暮らしている人が手作りした食品や衣類、工芸品などを販売する生産者直売市場「滋賀がいいもん市」。滋賀のものづくり作家や小規模生産者を応援する浦谷誠人さんが4年前に始めた。
活動は出張市やアート作家応援などにも広がり、さらに多くの人々の暮らしを彩っている。
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普通に暮らしている人が手作りした食品や衣類、工芸品などを販売する生産者直売市場「滋賀がいいもん市」。滋賀のものづくり作家や小規模生産者を応援する浦谷誠人さんが4年前に始めた。
活動は出張市やアート作家応援などにも広がり、さらに多くの人々の暮らしを彩っている。
パン、ケーキ、新鮮野菜、陶器、布製品、手作りアクセサリー……。食品から工芸品、衣服、日用雑貨に至るまで、実にさまざまな商品が並んでいる。
共通しているのはすべて手作り。それも作り手が普段は作家としてではなく、ごく普通に暮らしている人たちがほとんどである点だ。
主婦の趣味の作品や職人技が感じられるもの、アイデア商品など、市には手作りの温かみが感じられるものがあふれている。
市の名称は生産者直売市場「滋賀がいいもん市」。浦谷さんを中心とした実行委員会が06(平成18)年10月に第1回目を開催、以来毎月第2日曜日に「栗東芸術文化会館さきら」で開いている。
きっかけは京都・知恩寺の「手作り市」を滋賀でもやりたいと思ったこと。
実家が川魚専門店の浦谷さんは、個人商店や小規模生産者が作るこだわり品が意外と世間に知られていないことを残念に思っていた。
滋賀にたくさんいる「ものづくり作家」のすてきな作品を知ってほしいとの思いもあった。
まずは同級生に声をかけ、一から広報活動を始めた。最も苦労したのは参加者募集だった。ポスティングを繰り返す地道な広報活動を続け、70店ほどからスタートした。現在は120店と倍増、お客さんも増え続けている。
市では、普段の生活にものづくりを取り入れて楽しい生活を送っている人の、楽しみの「おすそ分け」もしてもらえる。出品者は、自分の自慢の品を前に、みんな生き生きした表情でお客さんや他の店主とのおしゃべりや交流を楽しんでいる。
浦谷さん自身も毎回各店を回って店主と交流するのを楽しみにしている。
趣味で作った陶器がたくさん売れて喜ぶ年配の店主の話がうれしく、作品製作の裏話も興味深い。
「今後は大道芸などのイベントを織り込み、家族で1日楽しめる市にしていきたいですね」
8月には夜の手作り市も予定している。
「滋賀がいいもん市」を立ち上げた後、「プロムナード青山の手づくり市」も定期開催、草津宿場まつりや国際交流フェスタ・ロクハ公園などの各地のイベントに出張する「おでかけいいもん市」など、活動の幅が広がった。
最近では、滋賀のアート作家の応援にも力を入れている。
5月26日から31日まで、展示料が無料の「わたしアート展」をイオンモール草津(草津市)で開く。前日までに作品を持参すれば誰でも参加できる。
滋賀で絵を描く人たちの素晴らしい作品もたくさん展示され、「アーティストたちの夢の実現の手助けになれば」と浦谷さんは期待している。 (取材・鋒山)
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