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掲載日: 2015.01.28

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栗東高校レスリング部 藤井 達哉さん(草津市在住・17歳)

栗東高校レスリング部の藤井達哉(ふじいたつや)さん。高校2年生でジュニアオリンピックカップ、全国高校グレコローマン選手権、長崎国体の3大会に優勝し、2014年、県民スポーツ大賞「若鮎賞」も受賞した。勝つ喜びと楽しさを原動力に、「もっと強くなりたい」の一心で練習に励んでいる。

5歳から練習

藤井さんの父親は警察官。柔道の道場も開いていたので、藤井さんも3歳から柔道を始めた。5歳のとき、父親の知り合いで栗東高校レスリング部の監督・田中秀人(たなかひでと)さんが指導する「栗東ジュニアレスリングクラブ」へ遊びに行き、すぐにレスリングクラブに通うようになった。 中学時代は父の道場と中学の柔道部で練習を続けるかたわら、週1回レスリングも練習。 高校進学を目前に、柔道を続けるか、レスリングを続けるか、迷いに迷った。

強くなりたい

レスリングを選んだきっかけは、中学最後の柔道地方大会だった。審判の微妙な判定で試合に負けた。勝てば全国大会に行ける試合だっただけに悔しかった。こんな状況の中で、田中さんの強い勧めと、栗東ジュニアレスリングクラブの居心地の良さもあって、レスリング部のある栗東高校に進学した。 以後はレスリングまっしぐら。練習づけの毎日の中、厳しい合宿にも耐えた。 高校1年生の4月、「JOCジュニアオリンピックカップ・カデット(15~17歳)男子グレコローマン85㌔の部」で初優勝。大歓声の中でガッツポーズを決める気持ち良さを味わった。 「もっと強くなりたい!」。そう思うと、どんな練習も苦にならなくなり、2年生のときも同大会で優勝、2連覇を達成して世界大会にも出場した。 ところが、8月のインターハイでは順当に勝ち上がったため油断してしまい、ラスト1分でタックルを取られて逆転負けし3位に。レスリングの奥深さを思い知らされた。 続いて行われた全国高校グレコローマン選手権で優勝し、3冠がかかった長崎国体を迎える。 長崎国体では、それまでにないプレッシャーを感じ、自分の動きができないまま決勝戦を迎えたというが、「いつも通りで良い」と自分に言い聞かせ、見事勝利した。

夢は東京五輪

藤井さんは、高校の道場で栗東ジュニアレスリングクラブの子どもたちの指導もしている。子どものときは人見知りがひどく、年上の選手との試合で泣いてしまったことがあるが、レスリングのおかげで精神面でも強くなったという。 楽しそうにレスリングをする子どもたちの姿の中に、幼いころの自分を見ることがあるそうだ。 現在の目標は、まだ優勝経験がないフリースタイルで高校生の間に優勝すること。 「6年後の東京オリンピックでは23歳、10年後の滋賀国体では27歳と、自分にとって一番いいタイミングの年齢で大きな大会があります。ぜひ出場して良い成績を残したいです」 (取材・鋒山)

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