へんないも屋 代表 社 博之(やしろ ひろゆき)さん(湖南市在住)
湖南市の「市民産業交流施設 ここぴあ」で販売している「へんないも」が人気だ。へんないも屋代表の社 博之(やしろ ひろゆき)さんが調理人の経験を生かして誕生させた「無添加のさつまいもスイーツ」。さつまいもを一定期間熟成させ、最適な温度でじっくり焼き上げた焼き芋だ。自然の甘みが最大限に引き出され、糖度は一般的な焼き芋の3倍以上だという。社さんの焼き芋作りのきっかけは、子どものころに食べた釣り餌用のさつまいもだった。
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湖南市の「市民産業交流施設 ここぴあ」で販売している「へんないも」が人気だ。へんないも屋代表の社 博之(やしろ ひろゆき)さんが調理人の経験を生かして誕生させた「無添加のさつまいもスイーツ」。さつまいもを一定期間熟成させ、最適な温度でじっくり焼き上げた焼き芋だ。自然の甘みが最大限に引き出され、糖度は一般的な焼き芋の3倍以上だという。社さんの焼き芋作りのきっかけは、子どものころに食べた釣り餌用のさつまいもだった。
ここぴあがオープンした2016年11月まで社さんは、調理師として約30年間京都のレストランなどで働いていた。ある時、湖南市から「市の名物を作って欲しい」という話を持ちかけられ、悩んだ末「さつまいものスイーツ」を作ろうと考えた。小学生のころ食べた釣り餌用だったさつまいもの味が忘れられなかったからだ。芋をゆでて湿気の多いところに置き冷蔵庫で数日間熟成させると、芋の繊維がなくなりねっとりして釣り針をさしても崩れない餌ができる。ある日釣りの途中でお腹が減り、やむなく餌用の芋を食べたらおいしかった。
「芋はこうしたらおいしくなると知っていたので、熟成させた芋で焼き芋を作ろうと思いました」。でんぷんの糖化について調べ、熟成具合の良いシルクスイートを仕入れて焼き芋にしてみた。
「オーブンで普通に焼いたり少し蒸したりして、試行錯誤しながらローストビーフを焼く感覚で温度のコントロールをし、微調整を繰り返し1時間かけてじっくり焼きました」
2017年夏、あえて冷たい焼き芋で売り出すと「冷たくてもおいしい」と徐々に口コミで売れるようになった。その後「くちどけ焼き芋」と名付け、滋賀県の魅力を体感できる東京の拠点「ここ滋賀」で販売。湖南市産のPRに行った湖南市の谷畑市長が「焼いただけなのにほんまに甘くてへんないもや」と話していたことを関係者から聞き、「へんないも」に名前を変えた。
2018年11月に開催された「第9回ニッポン全国ご当地おやつランキング」(全国商工会連合会主催)では3位入賞を果たした。
その後メディアで紹介され反響をよびインターネット販売も始めた。1日300~400キロ、月に2、3トン焼くこともある。「温めても冷やしても冷凍して芋シャーベットにしてもおいしく、お湯で伸ばして赤ちゃんの離乳食としても与えられます。しっとりと柔らかなので介護施設や病院の方が高齢者用として買いに来てくださいます。病床で流動食しか
食べられない方も喜んでくれた、と聞いた時はうれしかったです」
お客さんの生の声が聞きたいと祭りやフリーマーケットなどへの出店も積極的に行っている。災害時のために缶詰用の焼き芋も増やしていきたいという。
「素材の味を最大限引き出すことをいつも考えています。普通なら売り物にならない極小のさつまいもも、芋の蜜がたっぷり出て皮ごと食べられる焼き芋にしています。「真剣(本物の刀剣)」を扱うくらいの「真剣」な気持ちで向き合い調理しています。味の妥協は許さずおいしい焼き芋をこれからも提供していきたいです」
(取材:鋒山)
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湖南市石部北5丁目2-1
へんないも屋
TEL:0748-69-6784
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